
人材ビジネス歴10年、人材アドバイザーのノジソウタです。
人材派遣・職業紹介の領域でこれまで1000人近くの求職者の皆様のサポートをして参りました。
時代は進み、求職者も企業側もこれまでとは大きく変わり、新たな就職活動方法や採用方法が生まれています。
今回は新時代の転職の進め方や、採用のあり方について触れていきたいと思います。
コンテンツ
■ 売り手市場は選択肢が多過ぎる
転職サイト「doda」のサイトデータですが、2019年5月時点の求人倍率は2.07倍でした。(ハローワーク統計では2019年1月の有効求人倍率は1.63倍です。)
この数字を聞いてもあまりピンと来ない方がと思います。
過去の有効求人倍率はどのくらいだったのか?下記はリーマンショック後の有効求人倍率データです。
2009年7月で0.43倍。
上記のデータで分かることは、求職者100人に対して、求人が43件あるという状況です。
すなわち仕事に就けない人が57名発生することになります。
このような状況で転職なんてものは博打みたいなものですよね。
そして今、dodaのサイト求人倍率でいうと求職者 100人に対して、求人が207件あるという状態です。
不景気の頃の約5倍近くの求人数があり、まさに現在売り手市場だという事が分かります。
この状況がいつまで続くかは分かりませんが
今の私たちは「会社を選べる」「仕事を選べる」「働き方を選べる」といった選択肢が非常に多い中にあります。
その中で転職活動の進め方に悩まれている方も多いのではないでしょうか?
それでは、新時代の転職方法や採用手法はどのように変化していくのでしょうか?
■ 求人広告が無くなる時代がくる

先日、私はこんなツイートをしました。
未来を予測すれば「会社が有料の求人広告を出して人を募集する」という行為そのものがなくなると私は考えています。
現在の求人広告は、まず第一に広告の数が多すぎて、求職者側がかなり疲弊しています。
スマートフォンで求人サイトを見る方が多くなっていますが、関連求人のバナー広告が大量に出てきたり、indeedやGoogleforjobsなどの求人まとめサイトが出てきたり、転職サイトに登録すればスカウトメールが頻繁に来たりと
とにかく情報がありふれていて、何がなんだか分からなくなっている方も多いと思います。
そして求人広告上では企業イメージ、内容などは常に美化されており、実際の内部環境とは明らかに違う会社も多くあり、当然ミスマッチも発生しています。
今後、AI・テクノロジーが発展していく中では、求職者が仕事を探しにいくのではなく、自動的に求職者にあう仕事をマッチングしてくれるサービスが当たり前の時代になると思います。
すなわち求職者の負担を減らすようなサービスが栄えていくのです。
■ 安心なリファラル採用による転職

ここ最近では友人からの紹介によるリファラル採用が標準化してきており、友人を紹介した社員にも得点があり、一人に対して5万~10万円ほどのインセンティブを払う企業も増えています。
実際に働いている友人からの紹介という事で安心感がありますし、企業側としても社員のオススメの方という事で信頼ができる点からマッチングと継続率が高くなる良い制度だと思います。
楽しそうに満足しながら働いている友人が居たら、リファラル採用をしていないか聞いてもらうのも良いかもしれません。
■ 攻めの採用、ダイレクトリクルーティング

そして、求人広告が乱立する中、企業は自ら求職者を取りに行く「攻めの採用」を始めています。
LinkedInなどのビジネスSNSを使って、企業側から気になる求職者へ直接オファーが出せるダイレクトリクルーティングでの採用も加速化しています。
また求職者側からすれば、個人として興味のある業種や会社についての研究をした発信など、SNS上で積極的に発言をして、企業に見つけてもらうといった努力や工夫もできる時代です。
■ 採用の動画求人が増えていく
YouTubeなどの動画サービスを使っての求人募集も増えています。新卒向けの企業のPR動画、募集する仕事内容を詳しく説明している動画、実際に作業している動画などなど。
求職者の目線に合わせて、視覚に直接訴えかけるのでイメージができて応募しやすくなりますし、仕事を開始してからのミスマッチも解消ができると思います。
これまでの内容からも、会社は有料の求人媒体ばかりを使わなくても、無料で使えるインターネットプラットフォームを活用して採用をする事ができる時代にもなりました。
■ 採用企業の真実がネット上でわかる

Open Work(オープンワーク)というサイトをご存じでしょうか?
OpenWork https://www.vorkers.com/
就職や転職の為の専門プラットフォームですが
「より透明性の高い仕事選びを提供する」という理念を持っており実際に働いている社員、働いていた元社員の声を口コミとして共有しています。
8つの評価スコアと8つのカテゴリで、企業の総合値を抽出しサイト上で公表しています。現在、ユーザーは290万人おり、780万件の口コミを見る事ができます。
独自のアルゴリズムで不適切な口コミに対しての対策もしっかりしており、信憑性の高い口コミが公表されています。このようなサービスを通じて会社の真実な部分がミエル化されてきています。
そして、会社側もより良い環境を提供して、良い口コミを残してもらおうと必死になりますので、まさにブラック企業は消えていくのではないかと思います。
転職の際にもかなり活用できるサービスですが、今、自分が働いている会社を調べてみるのも面白いかもしれません。
■ 転職はやはり信頼できるエージェントを頼る
AIだ、テクノロジーだ、SNSだ、と言ってもやっぱり最後は人に直接相談をしたい。そんな人も多いと思います。私はこれからどんなに技術が進歩しても最後の一手は人の手によってもたらされるものだと思っています
信頼できる人材エージェントを見つけましょう。大手のエージェントでもオススメできる会社もありますが、どんなエージェントが所属しているかサイトで公開している会社が良いです。
最近は独立型の小規模で運営されているエージェントが多いです。こういった組織のコンサルタントの方は非常に優秀な方が多いです。
SNSでの発言も活発な人材エージェントの方も多いので、フォローしてどんな人物なのか調べてから、自分との相性が良さそうであれば、面談をお願いする方が良いと思います。
正直、コンサルタントとの相性はすごく大事な要素になります。
■ 大転職時代の幕開け

これまでの転職の進め方、採用のあり方は、どんどん形を変え、利用しやすい新たなサービスとなっていきます。
働く側は効率的でかつ透明性の高い情報をキャッチし、より良い転職先へと繋げていくこと。
採用する側は会社内部をいつ外に見られても問題のない体制に整えておくこと
また求職者を積極的にとりにいく攻めの採用手法を取り入れていくことが、生き残るうえで最も重要なミッションになります。
もうすでに訪れている大転職時代…
求職者、企業にとってより良い時代となる事を切に願います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方 | ||||
|