- 楽してお金を稼ぎたい。
- 会社に依存せずに生きていきたい。
- 仕事はほどほどにプライベートを充実させたい。
- 自分の好きなことをしてお金を稼ぎたい。
- 早期リタイアして自由になりたい。
誰だって、できるだけ苦しまずに、自分の人生を穏やかに過ごしたいと考えるものです。なので、なるべく「人生の最短ルート」を探してしまいます。
筆者にもそんな時期がありました。「なるべく消耗したくない」「ストレスなく穏やかに生きたい」「同調圧力、もう限界!反対!」、国や会社に中指を立てて、やさぐれた時期もあります。
情報が溢れた時代というのは、とても便利な時代で、多くの情報がキャッチアップできる分、気づいた時には、自分の「信念」みたいなものが、時代のうねりに流されて、「本当の自分」を見失っていたりします。
筆者は現在、中小企業で営業部長をしており、ビジネスパーソンとして15年ほど、さまざまな人たちの価値観の中で、仕事に向き合って来ました。
それなりに水も甘いも経験してきた立場から、これからの会社員は、時代のうねりに流されずに、どのように生きていくべきなのかをツラツラと書いていきます。
自由の為に「FIRE」を目指す若者たち
「好きを仕事に!」「やりたいことをやろう」「自分を大切にしよう」、数多くの広告のキャッチコピーでは、このようなキラキラしたフレーズがここぞとばかりに使われるようになりました。
無理して頑張らなくていい。それが令和の「個人の時代」の価値観というやつです。
一部のインフルエンサーたちは、会社員を「社会の汚点」かと言わんばかりにディスり、それらの悪影響を受けた若手ビジネスパーソンたちは、「会社員のままじゃダメだ。とにかく自由を手にするんだ。」と、FIREという「安易な幻想」を追い求めるようになりました。
ここ最近は、筆者の周りにも「FIRE幻想組」が増えてきていて、特に20代〜30代の若手ほど、このような考えの人が多いです。しかし、本当にそれでいいのか。と、よくよく考えさせられます。
自由と責任はトレードオフである
自分らしく自由でいたい。でも、責任は追いたくない。たまにこんなブラックジョークを言う人に出会うのですが、本音を言えば「甚だ図々しい」と思う。
『自由と責任』はトレードオフな関係です。責任のないところには、自由はないんですよね。自由を選べば責任はセットでついてくる。
自由だけが欲しくて、責任を放棄したいと言うのなら、それはまさに人としての「破滅への道のり」
自分のやりたいように自由に生きたいならば、「生きるための責任」を背負う覚悟が必要です。
会社も上司も「もっと頑張れ!」とは言えない
筆者が20代の頃、仕事を定時で終わらせると言う概念はありませんでした。
残業して当たり前。休日も働いて当たり前。ルールというものは存在せず、「やらなきゃ組織で生き残れない」という、一種の軍隊のようなマインドが、自分自身を奮い立たせていました。
今思えば、筆者の20代は、もう脳ミソから何も出てこないというくらい、毎日毎日、労働に狂っていた。正直、苦しい時代でしたが、どこか心が満たされていて充実していた気がします。
そのモーレツに働いた経験は、筆者の骨となり血と肉にもなったと自負しています。
今や時代は変わり、「働き方改革」で、労働時間は以前よりも少なくなり、長時間働くことは許されない風潮にもなりました。確かに病気になる寸前まで、仕事に身を捧げるのは異常です。
適度に働きつつ、余った時間は自分の好きなことをして生きる。このような自由な価値観があってもいいと思うし、個人の自由は尊重されていいはずです。
でも、時代の雰囲気みたいなモノに流されてばかりいると、自分自身の成長すべき機会を見失うと思うんです。
「もうそんな時代じゃないよね」「今はこれがトレンドだよね」みたいに、あれやこれやと時代の流れに乗っていた方が、考えることを放棄できるから楽ですよね。
でも、その先に、自分の「本物の成長」があるかと言われると、そこには自分の骨や血肉になるものは、何もないのではないかと思います。
労働時間を減らす事は「個人の脱成長」である
ワークライフバランスを考えて「労働時間を減らす」という考え方はとても大切なことですが、その反面、他人よりも時間をかけて仕事に向き合ってきた人はやはり強いと思うんです。
時間をかけて、日々の仕事を積み上げてきたからこそ、たくさんの修羅場を経験できるし、その経験値の分だけ、人よりもスピーディーに仕事を進める能力がつく。そして、結果が出せるようにもなります。
単純に「労働時間を減らす」という考え方に偏ることは、個人としての成長を捨てる事と一緒だと思います。
圧倒的な結果を出したい。ライバルに勝ちたい。社会から認められたい。
こんな欲求があるのならば、実働8時間を超えてからが勝負だと思うんです。
量が全てだとは言いませんが、脳ミソに汗をかけない人が、良い思いできるほど社会は甘くできていません。
筆者の経験談で言うと、量で勝負できるのは若いうちだけです。20代〜30代は誰よりも、仕事量で勝負することで、他者よりも大きなアドバンテージになるはず。
中身のない働き方改革に逃げずに、自分の成長の為に、今できることに全力でコミットすることが大切だと思います。
「個人の時代」という幻想が生みだす「格差社会」
あなたは、「2040年問題」を知っていますか?
2040年になると、日本社会には、こんな問題が出てきます。
- ロスジェネ世代が70代〜80代になる
- 日本の総人口が1億1千万人以下になる
- 65歳以上の人口が4000万人になる
- 1人の高齢者を、1.5人の現役世代で支える
- 労働人口が激減して人手不足が深刻になる
- 日本の自治体の半分が消滅の危機に陥る
- インフラの老朽化、莫大な修繕費用がかかる
このように、日本ではそう遠くない未来に、深刻な問題がのしかかってきます。この「2040年問題」と向き合うのは、現在40代以下の現役世代です。これから間違いなく強者と弱者の「格差」はさらに拡がっていきます。
その苦境の時に、力を持っていなければ、苦しむのは紛れもなく自分自身です。
自分自身の実力がなければ、自分だけではなく、家族や恋人、大切な人たちを守ることができません。
筆者も含めて、これからを担う世代は、自分とその大切な人たちを守る為にも、今のうちから、真剣に学び、仕事に向き合い、太い骨と強い筋肉をつけておく必要があります。
会社員こそ「学びの時間」を意識して作るべき
仕事に一生懸命に取り組むことだけではなく、空気を吸うがごとく「学びの時間」を作ることが大切です。
日本の社会人が勉強に費やす時間は、1日平均6分という驚愕の統計調査があります。
また、昨今のコロナ禍によって、会社主催の研修の時間は減り、社会人の「学びの機会」はこれまで以上に少なくなっています。
そんな中、自らの意思で「学びの機会」を作らなければ、情報弱者になる事は間違いないです。会社や組織に学びの場を提供してもらおうなんて考えている人は、ビジネスパーソンとして間違いなく干されていきます。
学ばなければ「新しい思考」は生まれません。
「新しい思考」が生まれなければ、知恵が生まれず、行動も変わりません。行動が変わらなければ、おのずとして「未来」も変わることがないですよね。
会社員こそ絶対に学びをやめるな
筆者から言えることは、絶対に学ぶことをやめるな。そして、学ぶことを諦めるな。と言うことです。
「でも、一体何を学んだらいいのか、分からない…。」
そんな人は、以下のことを学んでみることをおすすめします。
- お金について学ぼう
- 社会の仕組みについて学ぼう
- 政治や歴史について学ぼう
- 海外で起きている事を学ぼう
- マーケティングについて学ぼう
- 新しいサービスを試して学ぼう
- 自分の手でビジネスをして学ぼう
まずは、「お金」や「社会の仕組み」などから学ぶことをおすすめします。最近、読んで良かった「おすすめ書籍」のリンクを貼っておきます。
仕事に本気で取り組み、日々の生活の中で学びを取り入れていく。決して簡単なことではないですが、1年365日、継続して真剣に取り組んだ人と、そうでない人の差は、月とスッポンです。
自分の為に、愛する家族や恋人を守る為にも、時代の雰囲気に流されずに、生きていきましょう!